「スウェディッシュボディケアって、リンパマッサージなんですか?」
と、ボディケアの施術後お客様に聞かれました。
エルバ
「直接リンパを流す手技ではないですけど…どうしてですか?」
とお答えすると
「なんか、すごくリンパが流れたような気がしました。足もすっきりしたし。」
とのお客様のお返事。
そこでリンパマッサージとスウェディッシュケアの違いを説明するのです。
リンパ液とは体に流れる水分。というところまではわかっているようです。
「むくみの原因で流さないといけないんでしょう?」というところまで。
リンパ液は
①体内の過剰な間質液(水分)を吸収する。→不要な水分の吸収
②体外から間質液(水分)に侵入した異物を取り除く。→感染予防
③過剰の蛋白質を取り込み、循環血液に戻して調整する。→膠質浸透圧の調整
吸収した過剰な水分や蛋白質などは最後には体が上手に排泄していくのです。
不要なものを吸収したリンパを滞らせてはいけないことが、
みなさんの認識の「リンパは流さないといけない」に繋がるのです。
リンパの流量は非常にわずかですが、リンパのおかげで毛細血管から押し出された
余分なタンパクや水分が血中に戻ることができ、
いっぽうでは感染を防ぐことにも役立っており、リンパの流れは必要不可欠です。
ただ、動脈は心臓から勢い良く流れていきますが、
リンパは静脈のように、弁がたくさんあり、まわりの筋肉が収縮・弛緩を繰り返して
その筋肉のポンプ作用により流れていくのです。
リンパ自体は流れが弱いのですね。筋肉を使わなかったり、筋肉がかたいとポンプ作用が弱まり、流れが悪くなります。
…ここまで理解できれば、あとは簡単
!!
リンパマッサージ→滞ったリンパを流す
スウェディッシュケア→筋肉をほぐし、柔軟にすることによってリンパの流れを良くする
リンパマッサージは単純にリンパを流すために考えられた手技。徹底的にリンパを流すので、一回の効果が高いのはとてもいいところ。ただし、一時的に流れても、まわりの筋肉がかたいままならまたすぐに滞ります。
しっかりほぐして運動しやすい筋肉にすることで、効率良く筋肉が使える訳です
(リンパマッサージは病的なむくみなどに治療で使われることが良いと思います。健康な方は自分の筋肉を使って自分の持つ体の機能で流してほしい、とエルバは考えます)
スウェディッシュボディケアは筋肉を傷つけることなくほぐし、
柔軟な筋肉に戻します。
お客様はかたくなったり張ってしまった筋肉をほぐしたことで
リンパの流れが良くなり、結果として「リンパが流れた
」ということなのです。
少し難しい話になってしまいましたが、
なんとなーくでもご理解頂ければうれしいです
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参考:医歯薬出版「生理学」第2版